「リバースモーゲージ」の活用方法と注意点と注目される理由

公開日:2014年10月14日

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老後のお金の準備方法は人それぞれですが、持ち家の人が活用できる制度として「リバースモーゲージ」という制度があります。

制度を利用するかどうかはその人の判断になりますが、制度の概要については知っておいて損はないと思いますので本記事で紹介したいと思います。


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「リバースモーゲージ」制度の概要とメリット

リバースモーゲージは自宅を担保にしてお金を借りることができる年金制度の一つです。

返済ができない場合は、契約者の死亡後に担保とした自宅を処分することで一括返済をします。

  • リバースモーゲージは自宅を担保に借り入れをする年金制度

自宅を担保にお金を借りることができ、返済ができない場合は自宅を渡すことになるので、自分が亡くなった後に自宅がなくなっても良ければ、返済の必要がなく自宅にも住み続けることができるメリットがあります。

老後の資金は不足している人が多いので、老後の生活資金を増やすことができるのは大きなメリットであるといえます。

■リバースモーゲージのメリット

  • 老後の生活資金を増やすことができる
  • 死んだ後に自宅を渡してよければ返済の必要がない
  • 自宅に住み続けることができる

リバースモーゲージ制度は老後の生活費を豊かにするという目的もありますが、どちらかというと生活が苦しい人向けの制度です。

リバースモーゲージは持ち家があるけど、低所得で老後の生活が苦しい高齢者世帯に対して、自宅に住み続けながら生活費を支援することを目的とした制度で、居住している不動産を担保として生活資金の貸し付けを国がしています。

国以外にも民間の金融機関が独自の基準で担保評価をして貸出をしているリバースモーゲージもあります。

老後の生活費が足りない場合には生活保護を受けるという選択肢もありますが、その前に自宅があるのであればそれを担保にしてお金を貸しましょうという自立支援の制度なのですね。


十分なお金が借りられないことが多い

生きている時の負担がなくお金が借りられるので便利なリバースモーゲージですが、日本での普及度はいまいちです。

その理由として大きいのは、自宅の価格に比べて借りられる金額が少なく感じる人が多いことです。

  • リバースモーゲージは家の価値に比べて借りられる金額が少なく感じる人が多い
  • 相続人とのトラブルを未然に解決しておく

リバースモーゲージで借りることができる金額は担保となる自宅の価値によって変わります。

家の担保価値の50%~70%程度が借り入れ限度額となることが多く、借入時点で自宅の価値もかなり落ちているので、3,000万円で購入した家がリバースモーゲージ利用時に担保価値1,000万円だと500万円から700万円程度の借り入れをすることができます。

500万円から700万円でも結構な金額ですが、マイホームを購入した時の価値やローン返済の苦労を考えると、お金を借りずに次の世代に残したいという選択をする人が多いようですね。

また、契約者が死亡をすると自宅がなくなることになるので、自宅の相続を期待していた相続人などとトラブルになることが多く、リバースモーゲージを利用する場合には事前に相続人への説明が必要になります。

世代によっては、自宅や家が複数ある人もいますので、今後リバースモーゲージが流行する可能性はありますが、現状は生活費に困った生活保護を受ける前に検討する老後資金の捻出方法であるといえます。

それでも生存中の負担がなく、老後の生活資金を増やすことができるので、マイホームへのこだわりがあまりない賃貸派に近い感覚の人であればメリットがあり検討すると良い方法です。


老後の生活費は年金だけでは足りない

リバースモーゲージが注目されている背景として、公的年金だけでは老後の生活費が足りないということがあります。

老後の生活費は、夫婦で普通の生活をするのに月に約25万円、ゆとりのある老後を送るのに月約35万円ほどが必要といわれています。

それに対して公的年金は厚生年金に加入しているサラリーマン夫婦で月に約21万円、国民年金に加入する自営業者は月に約7万円程度といわれています。

老後の生活費も公的年金も人によって異なりますので、明確にいくらということはできませんが、多くの人が普通の老後の生活を送るのに公的年金だけでは不足することは明らかで、自分で老後のお金を用意しておく必要があります。

仮に公的年金だけでは月に5万円赤字になる人であれば、20年間老後の暮らしをすると1,200万円ほど必要になります。

退職金があれば足りる人もいますが、ない場合にはお金を貯めたり個人年金などで自分用の年金を準備する必要があります。

上述した通り、1,000万円程度の担保価値がある家を所有している人であれば500万円から700万円程度の借り入れをすることができ、老後に自分で準備するお金の大部分を工面することができることになります。

自分が死んだ後に自宅がなくなるので、子供に自宅だけでも残したいという方は利用するのに二の足を踏む方もいるかと思いますが、背に腹は代えられないという方や自宅は子供に残さなくても良いという方はリバースモーゲージを活用することを検討すると良いでしょう。


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