年金は68歳からしかもらえなくなるという誤解

公開日:2015年2月27日

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2011年10月に厚生労働省が社会保障審議会年金部会へ厚生年金の支給開始年齢を68歳に引き上げる案を提示したと報道がされ、中には年金は68歳からしかもらえなくなったと誤解している人もいると思います。

年金の受給開始年齢は本当に68歳になってしまうのでしょうか、報道内容をもとに現状を見ていきましょう。


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公的年金の受給開始年齢引き上げの議論

報道によると、厚生労働省から提案された案は3つありました。

■厚生労働省から提案された厚生年金改正案

  1. 現行3年ごとの引き上げを2年ごとに早め、支給開始は65歳とする
  2. 3年ごとの引き上げを68歳まで続ける
  3. 引き上げを2年ごとにして68歳まで引き上げる

現在厚生年金の報酬比例部分の受給開始は段階的に引き上げられており、60歳から支給が開始されていたものが65歳まで引き上げられる予定です。

支給開始年齢の引き上げは2013年から3年ごとに1歳引き上げられています。

厚生労働省が提示した案は、「支給開始年齢の引き上げを早める」、「引き上げる支給開始年齢を高くする」のどちらかまたは両方を行うものです。

1.の案は支給開始年齢の引き上げを早める案で、現状3年ごとに1歳引き上げているものを2年ごとに1歳引き上げるように変更するものです。

2.の案は引き上げる支給開始年齢を高くするもので、65歳から68歳に引き上げ3年ごとに1歳ずつ引き上げを行うというものです。

3.の案は支給開始年齢の引き上げを早めるのと、引き上げる支給開始年齢を高くすることの両方を行うもので、年金を受け取る世代にとっては最も厳しい変更といえます。

3.の案では1960年生まれの男性から68歳の支給になってしまいますので、2015年時点で55歳の人から年金を受け取るのは68歳になってしまいます。これは現在の30代、40代だけではなく50代の人にとっても大きなニュースといえますね。

特に50代の人はこれから収入を増やすことも難しいので、急に人生設計の修正・変更を迫られることになりますので恐ろしい話です。

ただし68歳への引き上げは確定した話ではないので、まだ慌てる必要はありませんが、引き上げられるものと考えて行動しておくのが賢明かもしれません。


年金が68歳からもらえなくなる日が来ても良いように準備する

公的年金受給年齢の引き上げはなくはない話ですので、今20代、30代、40代の人は今後年金の受給開始が68歳になっても良いように自分で老後のお金を多めに準備しておくと、急に受給開始年齢が上がって「こんなはずではなかった」ということを防ぐことができます。

老後の生活に必要な生活費は月に25万円ともいわれていますので、年間300万円、3年間引き上げられると900万円が必要になる計算です。結構な金額ですが貯められない金額ではないので、若いうちから計画的・効率的に準備をするようにしたいですね。

貯金が難しい場合は65歳以降も働く道筋をつけておくなど人によって老後のお金の準備の仕方は様々ですので、自分にあった方法でゆとりのある充実した老後の生活を目指すようにしたいですね。


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