個人型確定拠出年金(401K)の対象が公務員、会社員、専業主婦にも拡大して便利になる

公開日:2016年10月27日 最終更新日: 2016年11月10日

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401K 専業主婦

2017年から対象範囲が広がる個人型の401Kがにわかに注目を集めています。

積立時、運用中の運用益受取時にそれぞれ税制優遇があり、個人が老後のお金を準備する上では理想的といえる個人型401Kですが、これまでは自営業の人や勤務先の企業が企業型DCに加入していない会社員の人しかおらず、加入者はいまいち伸び悩んでいました。

企業型の401Kに加入している会社員や公務員、専業主婦の人は加入できませんでした。

それが法律が改正され、2017年からはすべての会社員、公務員、専業主婦の人でも加入できるようになりました。

■個人型確定拠出年金の対象ごとの掛け金

対象 掛け金(月/年)
自営業者 6.8万円/81.6万円
企業型DCのない会社員 2.3万円/27.6万円
企業型DC、企業年金などに
加入している会社員
2万円/24万円
公務員 1.2万円/14.4万円
専業主婦など 2.3万円/27.6万円

※黄色部分が2017年から拡大される部分

毎月の掛金には上限が決められており、自営業者と企業型Dのない会社員の人の掛け金上限は変わりませんが、新たに企業型DCのある会社員で月2万円、公務員が1.2万円、専業主婦が2.3万円を上限に拠出できるようになりました。

老後のために毎月コツコツと貯金している人は個人型の401Kに加入して拠出した方がお得になります。

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個人型401Kのメリット

  • 積立時の拠出金は全額所得控除
  • 運用益は全額非課税
  • 受取時にも税制優遇がある

積立時の拠出金は全額所得控除

401K 専業主婦

個人型401Kのメリットは、なんといっても税制優遇が有る点です。

それも3つもです。

積立時の掛け金は全額が所得控除の対象になり、個人型の401Kに拠出した掛け金は所得から控除してもらえるので、所得税や住民税を課税される前に401Kで運用することができます。

課税後のお金を拠出するのと比べると、15%から53%も多く掛け金を拠出できることになります。

運用益は全額非課税

401K 専業主婦

また金融商品の運用益も非課税になっています。通常金融商品の運用益には税金が20.31%かかりますが、個人型の運用益は非課税となり、儲けが出た場合も普通に運用するより2割ほど多く手元に残ることになります。

税金が取られない分、一般的な金融商品より有利です。

受取時にも税制優遇がある

401K 専業主婦

さらに積立を終えて受け取る場合、年金受取一時金で受け取ることができます。

年金で受け取る場合は公的年金等控除という公的年金を受け取る時と同じ控除が受けられます。

また一時金で受け取る場合は退職金として課税され、退職所得控除を受けることができます。退職所得控除は大きな金額を控除してくれるのでかなり有利です。

どちらの受け取り方をしたとしても、一般的な金融商品よりも有利になります。

積立時、運用時、受け取り時と3つの場面で税制優遇を受けることができる401Kは老後資金の準備方法として最適といえます。

個人年金保険などよりも有利な場合が多いので、公的年金以外で老後資金を準備したい人はまず検討したいものです。

これまでは自営業者一部の会社員の人のみ対象であったため、対象者が少なく制度への理解も進んでいませんでした。

いまいち加入者が伸び悩んでいましたが、すべての人が加入できるようになる2017年からは、老後資金の準備方法のメインとなることが予想されます。

個人型401Kの注意点

  • 原則60歳になるまで中途解約ができない
  • 運営機関によって手数料がかかる
  • 運用結果によっては損をすることもある

原則60歳になるまで中途解約ができない

401K 専業主婦

一方で個人型401Kを利用する上での注意点もあります。

まず60歳の満期になるまで原則中途解約ができないこと、そして利用にあたっては手数料がかかる点です。

また運用の結果によっては損をする可能性もあります。

中途解約については401Kは老後資金のための年金運用という位置づけで、だからこそこれだけの税制優遇を受けることができるといえます。

中途引き出しには制限があり、また中途引き出しができても手数料がかかります。

手数料にも要注意

401K 専業主婦

また利用にあたっては手数料がかかります。

どんな手数料があるのかは運営機関によって異なりますが、主に401Kでは口座開設加入手数料だけでなく、毎月の掛金から差し引かれる口座管理手数料があります。

特に口座管理手数料は重要で、毎月200円程度から600円以上かかる運営機関があります。毎月数百円の違いでも長期間運用することで大きな差がつきます。

掛け金が少ない人ほど影響が大きくなりますので、口座管理手数料をきちんと見て運営機関を選ぶ必要があります。

手数料が安い運営機関はSBI証券

401K 専業主婦

トータル的に見て、手数料が安い運営機関はネット証券最大手のSBI証券が提供する401Kです。

口座開設手数料は無料で、口座の維持管理手数料も資産残高が50万円以上あれば無料になります。(50万円未満の場合、月に324円)

運用商品のラインナップも低コストのインデックスファンドだけでなく、アクティブファンドも多く揃っており、運用商品が少なくて困ることはまずありません。

2017年3月末までに加入や移管すると、加入・移管手数料だけでなく、月々の口座管理手数料も無料になるキャンペーンを実施していますので、個人型の401Kを検討している人はSBI証券がおすすめです。

SBI証券の401kの詳細を見てみる

老後資金の準備はFPなどの専門家に相談するのが良いですが、FPが自分の利益(手数料の収入)を考えて、保険の提案ばかりしてくる可能性もあります。

そういう意味で401Kは自分で準備する必要がありますが、資料請求して口座開設するだけですので、すでに株取引などをしている人は老後資金の運用に401Kを検討されると良いと思います。


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