老後のお金は「生活資金」「予備資金」「余裕資金」に分けて考える

公開日:2014年9月24日

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老後のお金を考える時には、まず老後いくらお金がかかるかを考え、年金等もらえる老後の収入に対してどれくらい不足額があるかで考えることになります。

「老後にいくら必要か?」を考える時には、老後のお金を「生活資金」「予備資金」「余裕資金」に分けて考えると、頭の中が整理されて必要なお金が明確になります。


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「生活資金」「予備資金」「余裕資金」のそれぞれの資金の性格

生活資金

生活資金は文字通り生活に必要となる資金です。食費や住宅費用、光熱費や衣料品費などです。

生活資金は日々使用することになるお金ですので、生活資金用のお金は銀行預金や現金などすぐに手元に引き出せて使用することができる形で保有するのが賢明です。

  • 生活資金は減らさずすぐに使えるよう「流動性」と「安全性」を重視

このような「金融資産の手元への引き出しやすさ」を流動性といい、普通預金などは流動性が高く、10年物の定期預金などは流動性が低いということになります。

また、生活資金がなくなってしまうと生活できなくなってしまうので、生活用の資金は減らすことがないように価格変動リスクがない預金などの商品で保有するのが鉄則です。

間違っても生活資金を価格変動リスクが大きい株式投資やFXなどの商品に投資するのは避けましょう。外貨預金も外貨ベースでは元本保証されている商品ですが為替変動リスクがあり円ベースでは元本が保証されていないので、生活資金の運用先としては避けるべきです。

生活資金は流動性と安全性重視と考えましょう。

そういう意味ではタンス預金など一見安全なように感じますが、盗難されるリスクがあるので、生活資金を現金で自宅に置いておくことは避け金融機関に預けておいた方が安全です。

  • タンス預金は空き巣などによる盗難リスクがあるので、多くの生活資金を自宅に保管するのは危険


予備資金

予備資金は旅行費用や車の購入費用、自宅のリフォーム費用、孫の教育費用など、使う予定はあるものの使うまでには時間がある資金のことです。

  • 予備資金は今すぐは使わないけど使う予定のあるお金のこと

予備資金は使う予定があるので減らすことはできないものの、ある程度の期間があるので、すぐに引き出せる必要はなく一定期間引き出しはできない分利率が預金よりも高い商品で運用しておくと、資金を増やすことができます。

具体的には国債や社債、定期預金や定額保険など、元本が保証されていて一定期間の預け入れが必要な商品で運用するのに向いている資金です。

予備資金は流動性を犠牲にしつつ、安全性を保ちながら収益を狙うと良いでしょう。


余裕資金

余裕資金は使う予定のない余剰資金のことです。最悪なくなっても生活に支障はないので、ある程度リスクを取った運用で増やし、より豊かな生活や次の世代のために使うためのお金といえます。

しばらく使う予定のないお金で生活資金でもないので、先の2つの資金よりも流動性、安全性より収益性を重視して運用をすることができます。

  • 余裕資金は流動性、安全性よりも収益性を重視して運用する

余裕資金であれば、株式取引やFX、先物オプション取引などある程度リスクの高い商品にも投資することができます。

銀行預金としても持つのがいけないというわけではありませんが、増やすこともできないので、使う予定のないお金であればお金に働いてもらってますます資産を増やすような活動をすると、より豊かな生活を手に入れることができますね。


資金の性格を意識して老後のお金を準備する

老後の必要資金はわけて考えることでどのように用意するかにも影響してくることがわかります。

例えば、自分の老後に必要なお金が4,000万円で、うち生活資金が2,500万円、予備資金が1,000万円、余裕資金が500万円だったとします。

うち公的年金で2,000万円が準備できるとすると、残りは生活資金500万円、予備資金が1,000万円、余裕資金が500万円となります。

お金を使い始めるのは老後からなので、流動性はそれほど意識する必要はありませんが、生活資金、予備資金は必ず用意しなければならないお金ですので、あまり高リスクの商品ではなく元本保証などある程度の安全性がある商品で運用する必要があることがわかります。

  • 資金の性格を意識して、老後のお金の準備方法を変えていく

逆に余裕資金分のお金はある程度リスクを取って、うまくいけば豊かな老後を過ごせるようにするという具合ですね。

このように老後のお金の性格を意識して準備することで、老後の生活資金のための運用をFXなど高リスク商品で行って、資金が減って生活資金が少なくなってしまったということを防ぐことができます。

これから老後資金を準備する方は、まずは生活資金を確保することが第一ですので、将来の生活資金を運用している意識を持って、良く分からない高リスクの商品は避け慎重に運用をしていくようにしましょう。

ある程度経験を積んだころには、公的年金と合わせると生活資金分はためられていることも多いので、それから徐々にリスクと収益性がともに高い商品にシフトしていくのが良いと思います。


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