個人年金保険における契約者、被保険者、年金受取人の意味と注意点

公開日:2014年12月22日 最終更新日: 2015年10月3日

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個人年金保険の名義には「契約者」だけでなく、「被保険者」「年金受取人」などいくつかの名義があります。

混乱しがちですが、重要ですし、場合によっては年金受取時に贈与税が発生するなど注意する必要がありますので、契約前にしっかり意味を理解しておきたいですね。


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契約者、被保険者、年金受取人の意味と違い

  • 契約者  :保険料を支払う人。契約の変更や解約ができる人
  • 被保険者 :保険の対象となる人
  • 年金受取人:年金を受け取ることのできる人

個人年金における名義には契約者、被保険者、年金受取人の3つがあります。

契約者は契約をしている人ですので、保険料を支払う人です。保険契約をしている人ですので、契約内容の変更や解約ができるのも契約者です。

被保険者は保険の対象となる人です。終身保険など生きていればもらえる年金は被保険者が生きているかどうかが基準になります。

年金受取人は文字通り年金を受け取る人です。個人年金の保険料積立が終わって年金の支払いが開始されると年金受取人の口座にお金が支払われることになります。

自動車保険など損害保険も同じような意味ですので保険全般で共通した考え方といえますね。


契約者、被保険者、年金受取人の組み合わせと注意点

契約者、被保険者、年金受取人は同じ人でないといけないわけではないので、別の人を設定することもできます。

最も多いのは夫婦で契約を検討することだと思いますので、夫婦で契約者、被保険者、年金受取人の組み合わせとそれぞれの注意点を見ていくと以下のようになります。

契約者 被保険者 年金受取人 備考
離婚した場合、名義変更の検討が必要
年金受取時に贈与税が発生
年金受取時に贈与税が発生
年金受取時に贈与税が発生
年金受取時に贈与税が発生
離婚した場合、名義変更の検討が必要

名義を別の人とする場合に注意したいのは贈与税と離婚時の扱いです。

個人年金保険では契約者と年金受取人が別の人だと年金受取時に贈与税が発生します。

契約者は保険料を支払う人ですので、保険料を支払う人と年金を受け取る人が別の人だと贈与とみなされてしまうんですね。夫婦間でも贈与税が発生するので注意しましょう。

なお、契約者が夫、年金受取人を妻として契約していて、年金受取寸前に契約者を妻に変更しても、これまで夫が支払った保険料分の年金は贈与とみなされます。年金受取直前に贈与税逃れをしても無駄ですので、各名義は契約時に慎重に決める必要があります。

また万が一離婚をした時に各名義が異なると、離婚後に契約者や年金受取人を変更する必要がありややこしく、トラブルの原因にもなりかねません。

契約時点で離婚のことを考える人もいないと思いますが、万が一のことがあってもトラブルにならないように夫婦間であっても個人年金の名義はきっちりわけておき、すべての名義を夫または妻に揃えるのがシンプルで良いと思います。

  • 契約者と年金受取人が異なる人だと、年金受取時に贈与税がかかる
  • 各名義は契約時に違いを理解してしっかり決める


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