外貨建て個人年金保険の特徴と加入すべき人

公開日:2014年11月27日 最終更新日: 2015年3月1日

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個人年金保険には様々な種類の商品がありますが、保険料の払い込みや年金の受け取りを外貨で行う「外貨建て個人年金保険」があります。

  • 外貨建て個人年金保険は、保険料の払込や年金の受取を外貨で行う年金保険

外貨建て個人年金保険は外貨で運用されるので、一般的には円の個人年金よりも利率が高く、為替差益を得ることもできます。結果的に払い込んだ保険料に対して大きな金額を受け取ることのできる可能性がある年金保険です。

超低金利の日本では、円貨建ての個人年金保険は予定利率が低く、個人年金保険は自分で積み立てた保険料を将来受け取る積立貯金のようになっているため、少しでももらえる金額を増やそうと外貨建て個人年金が人気を集めています。

一方でリスクもあるため少し上級者向けの商品ではありますが、本記事では外貨建て個人年金保険の特徴や加入すべき人を見ていきたいと思います。


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外貨建て個人年金保険の特徴

■外貨建て個人年金保険の特徴

  • 保険料の払い込みを外貨で行う
  • 年金の受取時には外貨から円に両替して支払われることが多い
  • 円貨の個人年金保険より予定利率が高い
  • 為替差益を狙うことができる
  • 為替変動によって元本割れをする可能性がある
  • 加入時、解約時のコストが高い

外貨建て個人年金保険は保険料の払込や年金の受取を外貨で行う個人年金保険です。

外貨で払い込まれた保険料はそのまま外貨で運用されるので、年金の原資となる資産は外貨で保有していることになります。年金を受け取る時には外貨から円に両替をした後に円で支払われる商品が多いようです。

一般的に日本よりも外国の方が金利が高いので、運用で得られる利益も外貨で運用した方が高くなり、年金保険の予定利率は円の個人年金保険よりも高くなります。

さらに年金を受け取る際に円安になっていれば、同じ外貨金額でも受け取ることのできる円の年金は増えることになります。もちろん逆のパターンとして年金受取時に円高になっている場合は、受け取ることのできる円の年金額は目減りして、払い込んだ保険料よりも受け取る年金額が少なくなり元本割れしてしまうこともあります。

受け取ることのできる年金が変動するというと「変額個人年金」と似ていますが、外貨建て個人年金は外貨ベースで受取額が確定しているものが多く円で受け取る場合に為替レートの影響で受取額が変動する可能性があります。

結果的に出したお金よりもらえるお金が少なくなる可能性があるという点では同じですが、年金の原資そのものが運用で増減する変額年金保険とは取っているリスクが微妙に異なります。

外貨建て個人年金は外貨での運用を行ったり、解約時、年金受取時に外貨から円への両替をするなど円貨建ての個人年金よりも運用にコストがかかります。そのため加入者が支払う加入時や解約時のコスト、また運用期間中のコストも高くなるのが一般的です。

加入に当たっては得ることのできる収益とコストのバランスを考えて、慎重に検討をする必要があります。


外貨建て個人年金保険に加入すべき人

■外貨建て個人年金保険に加入すべき人

  • リスクが取れる老後の余裕資金を準備しようとしている人
  • ある程度の投資の知識がある人
  • 他の外貨投資商品とも比較をする

外貨建て個人年金保険に加入すべき人は、ある程度の投資の知識がある中上級者で、かつ運用するお金(受け取る年金)の用途が生活資金ではなくレジャー資金などの余裕資金という方が向いているといえます。

外貨建て個人年金保険は銀行などで販売されていることから身近な商品になりつつありますが、為替リスクを負うことになり、元本割れを起こす可能性もあるのでやや上級者向けの商品といえます。

また元本割れを起こす可能性があるため、必ず必要となる老後の生活資金はもう少し安全な円貨建ての個人年金保険で準備するのが賢明といえます。外貨建て個人年金を利用すべきなのは、生活費を確保した上でさらにゆとりのある生活のためにお金を増やしたい人が向いているといえます。

外貨建て個人年金は、変額個人年金と同じく投資商品として捉えた方が良く、外貨建ての個人年金保険に加入するのであれば、外貨預金や外貨建て債券、外貨建てMMFなど他の外貨投資商品と比較をするなどして検討するのが良いでしょう。

外貨建て個人年金保険は高コストな商品が多いので、低コストで外貨に投資できる海外ETFや外貨建てMMF、FXなどの方が効率的なことも多いので直接投資をする方が良いかもしれませんね。


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