AIJ投資顧問による年金の消失事件と現行制度の問題点

公開日:2015年2月10日

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2012年にAIJ投資顧問という運用会社が年金資産を消失していたことがわかり、大きなニュースとなりました。

AIJ投資顧問という名前を聞いたことがない人もいるかもしれませんが、企業に勤めている人であれば知っておいた方が良い事件でもありますので、ここではAIJ投資顧問による年金消失事件の内容と私たちにできることを見ていきましょう。


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AIJ投資顧問による年金の消失事件

  • AIJ投資顧問が運用する企業年金の大半が焼失した
  • 顧客、当局へ虚偽の報告をしていた

AIJ投資顧問の年金消失事件は、厚生年金基金や一部の企業の企業年金の運用を受託しているAIJ投資顧問が、年金資産の運用に失敗していたにも関わらず顧客へ当局へ虚偽の報告をしていたことが発覚して問題となったものです。

AIJ投資顧問は当初240%の運用利回りを顧客に約束していましたが、結果的には資産の大半を失っていました。

2012年に証券取引等監視委員会の検査により発覚したもので、年金資産の運用会社が運用に失敗して資産の大半をなくしてしまったというだけでなく、虚偽の報告書を提出していたということで年金運用への不信感が高まりました。

その後、AIJ投資顧問は当時の社長である浅川和彦をはじめとした関係者4名が詐欺罪で逮捕され、法人としてのAIJ投資顧問は実質的に活動停止となりました。

AIJ投資顧問はアドバンテストや安川電機など大企業の企業年金も運用していましたので、これらの企業の企業年金は大幅に積立金を減らし将来の年金が減ってしまうことになりました。


私たちにできることは企業年金に興味を持つこと

AIJ投資顧問は詐欺のようなものですが、企業年金の運用が失敗をすると年金が少なくなり、結局困るのは将来年金を受け取る従業員です。

また今の積立金が減ったとしてもすでに年金を受け取っている人の年金がすぐに減るわけではなく、積立金の運用が厳しくなってから年金んが減ることになりますので、困るのは将来年金を受け取る人です。

私たちにできることは企業年金に興味を持って、運用先の選定や運用方法や結果に問題がないのかチェックする必要があります。最低限自分の企業年金がどこで運用されているかは知っておいた方が良いでしょう。

企業年金の運用先を調べる人もほとんどいませんし、知ったところで問題があるかどうかの判断も問題があるときに運用先を変えろというのも難しいです。

ですが声を上げなければ何も状況は変わりません。問題がある時にどうしたら良いかは勤務先の会社によって異なると思いますが、まずは自分の会社の退職金や企業年金制度について知ることから始めるのが良いと思います。


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