公的年金は「税方式」にすることで未納問題を解決する?

公開日:2015年2月6日

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若者の間では国民年金保険の保険料を支払わない人が多く、国民年金保険加入者の4割もの人が未納になっていてニュースなどでも取り上げられる社会問題になっています。

一部の専門家の間ではこの年金未納問題を解決するための方法として、公的年金を「税方式」にすることを提言している人もいます。公的年金を税方式にするとはどのようなことでどんな効果があるのでしょうか。


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公的年金を「税方式」にするとは?

公的年金の税方式とは公的年金の給付年金の原資を税金からあてる方法です。

現在日本の公的年金は現役の加入者から支払われた保険料で年金受給者への支給年金を支払っています。このような方法を「社会保険方式」といいます。

社会保険方式では保険料を支払う人が少なくなると年金の財政が苦しくなりますので、年金を支払わない未納者が増えすぎると年金の仕組みを維持するのが困難になります。

給付する年金を税金から賄うことで、保険料を支払うこと自体がなくなるので年金の未納者はいなくなり、年金制度を長期的に維持していくことが可能になると言われています。

社会保険方式では年金制度の維持が難しいと考えている人の一部が「税方式」を推奨しています。


「税方式」の効果と問題点

このように税方式を導入することで年金未納者はいなくなりますが、税方式を推奨する前提は社会保険方式では制度が成り立たないというものですが、年金未納者は公的年金加入者全体の5%程度ですので、年金制度の維持にとって大きなインパクトになりません。

また企業負担がなくなるという問題もあります。

厚生年金では企業が保険料の半分を負担していますが、税方式にすることで企業の負担を軽くすることができます。逆にいうと企業の負担が軽くなった分国民の負担が重くなります。

支給額が同じであれば税金の負担が重くなるか支給水準が下げられることになります。

現に税方式を推奨している人の多くは一部の大企業や国会議員の人たちです。税方式になると企業の負担が減るので公的年金を税方式にしようとしているのですね。

現在の公的年金は社会保険方式とはいえ、すでに給付金額の半分は税金で賄われています。

半分税金で支払うのが良い割合なのかはわかりませんが、全額税金にしてしまうと上述したような負担が増えてしまいます。一方で全額を保険料とすると未納者の問題ありますので、年金未納者からも税金として一部徴収できるよう一部を税金でまかなう現在の方式が良いと思われます。


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