特別障害給付金制度の概要(対象者・支給金額)と利用方法

公開日:2014年10月27日

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障害基礎年金や障害厚生年金については別の記事で紹介しましたが、障害年金の制度に「特別障害給付金制度」があります。

普通に生活していると聞きなれない言葉でもありますので、本記事では特別障害給付金制度の概要や利用方法を紹介します。


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特別障害給付金制度の概要・対象者・支給金額

国民年金が発足した当時は、会社員や公務員の夫を持つ専業主婦や学生などは、国民年金に任意加入であったため、障害を負ったとしても障害年金をもらうことができない人がいました。

特別障害給付金制度は、国民年金の制度が確立していく中で特別な事情があって、障害がありながら障害年金を受け取れない人へ給付金を渡すための措置として平成17年4月に作られた制度です。

特別障害給付金制度の対象となる人は以下の人たちです。

■特別障害給付金制度の対象者

  • 平成3年3月以前に国民年金任意加入対象だった学生
  • 昭和61年3月以前に国民年金任意加入対象だった被用者の配偶者で、任意加入していなかった期間内に初診日があり、現在、障害基礎年金の1級、2級相当の障害の状態にある人

国民年金に任意加入となっていた学生や会社員、公務員の妻の専業主婦が任意加入中に障害を負った場合には、障害の度合いに応じて特別障害給付金を支給します。

なお、障害基礎年金や障害厚生年金を受け取れない人への救済が趣旨ですので、障害基礎年金や障害厚生年金、障害共済年金などを受給することができる人は対象になりません。

支給される額は障害の等級によって異なり、障害基礎年金1級相当に該当する人は月額49,700円、2級相当の人は月額39,760円が支給されます。

上記は平成26年度の金額ですので、年によって金額が増減していきます。

■特別障害給付金制度の支給金額

  • 障害基礎年金1級相当:月額49,700円
  • 障害基礎年金2級相当:月額39,760円

障害基礎年金が1級で月額80,500円、2級で64,400円ですので、6割程度の支給額にはなりますが、障害基礎年金の対象にならなかった人がもらえることになるので、対象になる人は必ず請求しておきたいですね。


特別障害給付金制度の利用方法

特別障害給付金制度を利用するには、原則65歳に達する誕生日の前日までに特別障害給付金の請求をする必要があります。

請求は住所がある市区町村の役場で行う必要があり、審査・認定・支給については日本年金機構によって行われます。

請求にあたっては以下の書類の全部または一部が必要になります。

■特別障害給付金の請求に必要な書類

  • 特別障害給付金請求書
  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 障害の原因となった傷病にかかる診断書
  • 病歴等申立書
  • 受診状況等証明書
  • 特別障害給付金所得状況届
  • 住民票または戸籍抄本
  • 在学(籍)証明書
  • 在学内容の確認にかかる委任状
  • 年金加入期間確認通知書
  • その他、初診日における公的年金の加入状況がわかる書類

請求が完了して問題がなければ、請求月の翌月から給付金が支給されることになります。


公的年金制度はもしもの時の収入保障になる

特別障害給付金制度は、国民年金が任意加入の時代だった時の名残で、障害基礎年金の制度上、障害基礎年金や障害厚生年金を受け取ることのできない人への救済措置です。

国の制度が変化していくものなので、どうしても制度変更前後で得する人損する人が出てきますが、年金は国の社会保険制度の大きな柱です。

そのため、特別障害給付金制度のような救済措置が取られていて、同じように特別な理由で社会保険の枠組みから外れた場合には、何かしらの救済措置が設けられることが多いです。

国民年金の保険料を支払っていればこのような救済措置の対象になることもありますが、年金保険料を未納するということはこれらの社会保険を受ける権利を放棄していると言えます。

公的年金制度は、老後の収入保障だけでなく、障害時や死亡時の遺族への保障もしてくれるので、もしもの時のお金の不安を軽減してくれます。

老後のお金については公的年金だけでは厳しい状況ですが、公的年金以上に保険料に対して手厚い保障をしてくれる民間の保険はまずないので、まずは公的年金の保険料を納めて最低限の収入保障を準備しておくのが賢明といえます。


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