公的年金のしくみ4:支給される年金の種類と老後以外にももらえる年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)

公開日:2014年10月17日

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

年金というと、老後にもらえるお金というイメージが強く、「老後のお金は自分でためる」と考えて年金保険料を支払わない若者や自営業の人もいます。

しかし、老後にお金がもらえるのは公的年金制度の一部で、ほかにも年金がもらえるタイミングがあり、保険料を支払っていないといざという時に年金がもらえないこともあります。

本記事ではもらえる年金の種類とタイミングを紹介しますので参考にしてください。


[スポンサーリンク]

公的年金でもらえる年金は3種類

公的年金の目的は、働くことができなくなって収入を得ることが難しい人も収入を得ることができるようにすることです。

そのため公的年金は、老後の生活を支える「老齢年金」、病気やけがで障害を負った時の生活を支える「障害年金」、稼ぎ手を失った時に遺族の生活を支える「遺族年金」の3種類があります。

■公的年金の給付の種類

  • 老齢給付:老後の生活を支える
  • 障害給付:病気やけがで障害を負った時の生活を支える
  • 遺族給付:遺族の生活を支える

老後の年金同様に、加入している年金により支払われる年金の名前が異なり、第1号被保険者は国民年金から支給されるので、それぞれ「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」が支給されます。

第2号被保険者は厚生年金に加入している人であれば、「老齢厚生年金」「障害厚生年金」「遺族厚生年金」がそれぞれ支給されます。共済年金に加入している人は「退職共済年金」「障害共済年金」「遺族共済年金」となります。

■年金の支払われるタイミングと種類

老齢給付 障害給付 遺族給付
支給開始時期 原則、65歳に達した翌月から 障害認定日の翌月から 死亡した日の翌月から
国民年金 老齢基礎年金
付加年金
障害基礎年金 遺族基礎年金
寡婦年金
死亡一時金
厚生年金 老齢厚生年金 障害厚生年金
障害手当金
遺族厚生年金
(中高齢寡婦加算)
共済年金 退職共済年金 障害共済年金
障害一時金
遺族共済年金


公的年金には保険の機能もある

  • 公的年金には保険としての機能もある
  • 民間の保険に加入する際には、まず公的年金でもしもの時の保障をチェック

公的年金の種類と支給されるタイミングを見てきました。

加入している年金ごとに名称や支給額に違いはありますが、基本的な考え方は同じで「老後」「障害を負った時」「稼ぎ手が死亡した時」という収入がなくなり、働くことも難しくなるという状況を支援するための社会保障制度です。

老後の年金のイメージは強く、「障害を負った時」「稼ぎ手が死亡した時」に年金が支給されることは多くの人は理解していません。

障害を負った時や死亡した時の保障は生命保険や医療保険などでまかなっている人が多いですが、実は公的年金で保険的な機能も提供しているのですね。

第1号被保険者の場合は自分で保険料を納めるので、どうせ自分たちが老後の時は大してもらえないという年金の悪いイメージから保険料を滞納する人も多いですが、障害を負った時や自分が死んだ時の家族への保障を受けることができなくなるので危険です。

  • 公的年金は老後の保障だけではないので、滞納するのは危険

死亡時、障害時の保障を民間の保険でまかなっているという人も、公的年金の方が割安な場合がほとんどですので、公的年金の保険料を滞納して民間の保険に加入しているのは実はとてももったいないことです。

老後、障害時、自分の死亡時に備えることのできる公的年金はかなり手厚い社会保障の仕組みで良い保険商品でもあります。

国民年金保険料を滞納している人で民間の保険に加入しようとしている人は、まず公的年金の保険料を納めましょう。

また生命保険などに加入する場合にも公的年金の保障を考慮せずに保障額を決めてしまって、結果的に厚すぎる保障になっている人もいますので、保険に加入する際には必ず公的年金をはじめとした国の社会保険制度の中でどのような保障があるのかを理解しておく必要があります。


自分にあったお金の相談相手を見つける

老後のお金に対する不安を解消するには専門家に相談するのが一番で、特定の金融機関に属さないFPは大切なお金のことを相談する相手にぴったりです。

住んでいる地域や年齢、家族構成から自分にあった相談相手を探すことができるので、簡単に無料相談ができます。

FPを探して無料相談

サブコンテンツ

このページの先頭へ