公的年金で受け取れる受給額と国民年金・厚生年金の差
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公的年金を考える上で、最も気になるのはいくら年金がもらえるのかという点でしょう。
現在の日本の公的年金は、物価スライド方式やマクロ経済スライド方式がとられており、物価や経済、年金財政状況によって支給額が変わるため、今現役の人が老後いくらもらえるか確定していません。
ですが、大きくは変わらないとして、参考に現在の年金支給額を見ていきます。
公的年金で受け取れる受給額
■各年金に加入した時の支給年金額
加入年金 | 月額 | 年額 |
---|---|---|
国民年金(単身) | 64,400円 | 772,800円 |
国民年金(夫婦) | 128,800円 | 1,545,600円 |
厚生年金(夫婦) | 228,591円 | 2,743,092円 |
公的年金は加入している年金と、その加入期間によって支給される年金額が異なります。
公的年金には大きく分けて、「国民年金」「厚生年金」「共済年金」の3種類の年金制度があります。
■公的年金のしくみ
出典:日本年金機構
国民年金の支給額
■国民年金の支給額(満額)
- 月額:64,400円
- 年額:772,800円
国民年金は20歳から60歳まで40年間保険料を納め続けると、2014年は年額で772,800円が支給されています。月額にすると64,400円ですね。
国民年金の保険料は収入に関わらず同じですので、支給される年金も収入に関係なく同じです。
自営業者やその妻など第1号被保険者はもらえる年金は、国民年金だけですので、公的年金による老後の収入は年額772,800円、月額64,400円になります。
厚生年金の支給額
厚生年金は厚生年金に加入している期間があり、老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上で受給資格を満たしている人に支給される年金で、国民年金の老齢基礎年金に上乗せされる形で支給されます。
厚生年金の保険料は収入によって納めている金額が異なりますので、支給される年金についても現役時代に収めた保険料の額に応じて決まってきます。
会社や勤務期間が同じであっても収入に差があれば、納める保険料も支給される年金も違うということですね。
そのため、一概にいくらもらえるということは言えませんが、厚生労働省が試算している「夫が平均的収入(平均標準報酬36.0万円)で40年間就業し、妻がその期間全て専業主婦であった世帯」の夫婦の年金支給額は2014年度は228,591円でした。
月額228,591円なので、年額にすると2,743,092円となり、国民年金だけの人よりもかなり多くの年金がもらえることがわかります。
■厚生年金の支給額(平均的な夫婦の試算額)
- 月額:228,591円
- 年額:2,743,092円
「夫が働き始めてすぐに結婚して妻が専業主婦になる」という最近はあまり聞かないような家庭がモデルケースなので、実際にはそれぞれの働き方などで変わりますが、参考にはなると思います。
共済年金は参考となる資料がなかったのですが、厚生年金と同水準の支給がされていますので、同じ条件であれば厚生年金に加入している人と同じくらいの年金がもらえると考えておきましょう。
詳細な年金額が知りたいという方はねんきんネットで必要な情報を入力すると、いつからいくら年金がもらえるかわかりますので、老後のお金を考える際にはチェックしてみると良いと思います。
第1号被保険者は公的年金以外の老後のお金の準備が必須
年金がいくらもらえるのかを見てきました。
各年金の支給額をまとめると以下のようになります。
■各年金に加入した時の支給年金額
加入年金 | 月額 | 年額 |
---|---|---|
国民年金(単身) | 64,400円 | 772,800円 |
国民年金(夫婦) | 128,800円 | 1,545,600円 |
厚生年金(夫婦) | 228,591円 | 2,743,092円 |
厚生年金は収入によって支給額は大きく異なりますが、平均報酬月額が36万円の人であれば上記のような金額になります。同じような収入の人であれば確実に厚生年金の方が年金は手厚くなるのがわかりますね。
老後の生活資金は夫婦で月に約25万円程度と言われています。
厚生年金の人も足りませんが、不足額は少ないので退職金などで賄える人もいるかもしれません。しかし自営業者などの第1号被保険者は国民年金のみになるので、老後の生活費には足りません。また退職金がないという人も多いので、退職金で老後のお金を準備するというのも難しいです。
そのため第1号被保険者の人は、現役時代に老後のお金を多く準備する必要があります。
公的年金の枠組みの中では付加年金などで年金額を増やす工夫をしたり、確定拠出年金や個人年金保険などの税制優遇がある商品を活用して有利にお金をためることを考えないといけません。
当サイトでも年金を増やす方法や自分で老後のお金を準備するための良い方法を紹介していますので、ぜひ参考にしていただき厳しい老後とならないようにしましょう。
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