定額個人年金保険の特徴と注意点

公開日:2014年11月14日

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個人年金保険のタイプには契約時点で支払われる年金額が決まっている定額型の個人年金保険と、運用結果に応じて年金額が変化する変額年金保険があります。

個人年金保険と言うと一般的には定額個人年金を指すので、意識している人は少ないですが、特徴やメリットを把握することで自分にあった年金を組むことができます。

本記事では定額個人年金保険の仕組みや特徴を紹介したいと思います。


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定額個人年金保険の特徴

  • 将来受け取ることのできる年金額があらかじめ決まっている年金保険
  • 受け取る金額がわかるので計画が立てやすい

定額個人年金保険とは、将来受け取ることのできる年金額が、契約時点であらかじめ決まっている個人年金保険のことです。

将来確実に年金を受け取りたいという人は定額個人年金を利用するのが良いと思います。

年金の受取期間は一生涯受け取れる終身年金や決まった期間年金を受け取れる有期年金があり、被保険者が死亡した場合も決まった期間の年金をすべて受け取れる確定年金や保証期間をつけることもできます。

定額とはいえ、日本の景気が大きく良くなり、金利も上昇した場合にはその分の利益を還元する意味で受取年金額が増額される5年ごと利差配当型のものと無配当型があります。

同じ条件であれば保険料は無配当型の方が安いですが、定額型の個人年金保険にはインフレリスクに弱いという弱点がありますので、少しでもインフレリスクに備えたいという人は利差配当型の保険に加入するのがおすすめです。

個人年金保険は支払った保険料を保険会社が運用して、保険料以上の年金の支払いを可能にしています。

定額個人年金保険は決まった金額を確実に加入者へ支払わないといけないので、予定の運用利率が固く見積もられているおり、金融商品として見た場合の利回りは低めで、自分が支払ったお金を大きく上回った収益を狙いたいという方には向いていない商品です。

元本保証がある商品と考えると、定期預金並みの利回りであるのに加えて個人年金保険料控除などの税制優遇も受けられるので良いですね。


定額個人年金保険の注意点

■定額個人年金保険の注意点

  • 中途解約をすると返戻金が払込済保険料を下回ることがある
  • インフレリスクに弱い

定額個人年金保険の注意点は中途解約時のリスクインフレリスクです。

定額型の個人年金は中途解約した場合、これまで払い込んだ保険料に応じて解約返戻金が返金されることになりますが、解約返戻金は解約の時期によってはこれまで払い込んできた保険料の総額よりも少ない金額になることがあります。

個人年金を積立預金かわりに利用している人は、なんで積み立てたお金が減っているんだと感じる方もいますが、上述した通り年金保険は保険会社によって運用されていますので、途中で解約した際は運用益がコストを下回り返戻金として返せる金額も減ってしまいます。

中途解約すると積立金が減るものだと理解して、途中で必要になるかもしれないお金は保険料にはせず、個人年金保険に加入したらじっくりと老後のための準備として寝かせておきましょう。

またインフレリスクに弱い点も注意が必要です。

定額個人年金は決まった金額が受け取れることがメリットですが、物価が上昇するインフレが起きた場合にはデメリットにもなります。

物価が上昇すると、お金の価値が下がり同じ金額で買えるものが少なくなります。そのため生活費は多くかかることになり、同じ収入しかない場合は生活レベルを落とさなくてはいけません。

決まった金額の年金が受け取れる定額個人年金では、契約時点と年金受取時点の物価が違う場合、実質的な年金の金額が少なくなることになります。

1970年代から2013年までの40年少しで日本の物価は3倍になりました。高度経済成長を抜きにしてもある程度の物価上昇の可能性はありますので、定額個人年金がインフレリスクに弱いという点は理解しておく必要があります。

インフレの可能性があるので、個人年金保険は加入するなという意味ではありませんが、資産の一部を確定拠出年金や株などのインフレに強い資産で持つなど、個人年金保険以外の商品で対策を取っておくのも良いと思います。

特に確定拠出年金(401k)は税制メリットも個人年金保険以上に手厚く、うまく組み合わせて活用すると非常に効率的に老後のお金を準備することができるのでおすすめです。


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