保険料負担が苦しくなったら検討する「解約」と「減額」の違いとどちらが得か

公開日:2014年12月17日

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個人年金保険は契約後にお金が必要になる場合や月払い保険料の支払いが厳しくなることもあると思いますが、その場合の選択肢として「解約」と「減額」があります。


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「解約」と「減額」の違い

  • 解約:保険契約を終了させて解約返戻金を受け取る
  • 減額:保険契約を変更して、月払いの保険料を減額する

個人年金保険における解約と減額の違いは、解約が保険契約そのものをなくしてしまうのに対して、減額は保険契約を変更して保険料を減額するという点です。減額をすると保険契約自体は残りますが月払いの保険料の額が少なくなります。

解約は保険契約がなくなるので、この先の保険料の負担も将来の年金受取もなくなり、払い込んだ保険料は解約返戻金という形で返金されます。

一方、減額の場合は保険契約が変更されただけですので、将来年金を受け取ることはできますが、保険料負担額が変わり、将来の受取年金額も減額されます。

解約と減額の違いをまとめると以下のようになります。

■解約と減額の違い

解約or減額 保険契約 保険料負担 将来の年金受取 解約返戻金 元本割れ
解約 終了 なし なし あり あり
減額 変更 減額 減額 なし なし


解約をすると解約返戻金が戻ってくる

  • 解約すると解約返戻金がもらえる
  • 解約返戻金は元本割れすることもある

解約をすると解約返戻金という形でまとまったお金が戻ってくるのも特徴的です。

解約の場合は元の保険契約がなくなるので、これまで支払ってきた保険料が解約返戻金という形で返ってきますが、減額をしてもその時点では特に返戻金はありません。

当然、解約返戻金を受け取ることで将来個人年金を受け取ることはできなくなりますが、減額した場合は受け取る年金の額は減るものの払い込んだ保険料の額に応じた年金を受け取ることができます。


解約返戻金は元本割れのリスクがある

解約返戻金は支払った保険料がすべて戻ってくるわけではなく、契約からの年数や市場金利の動向によって増減することになるので元本割れをするリスクがあります。

細かい仕組みについては別の記事で紹介していますが、解約することで少なくとも解約直前の年金原資(支払った保険料と予定利率分の運用益の合計)よりは目減りすることは間違いありません。

そのため金額的な損得だけを考えると解約するよりも減額の方が得をすることになります。

とはいえ、減額をしてもその時点で何かのお金が戻ってくるわけではないので、まとまったお金が必要な時は解約をするしかありません。

その時の状況にもよると思いますが、考え方の順番としてはいきなり解約を考えるのではなく、まずは減額することで問題が解決しないか検討して、どうしても減額ではなく解約する必要がある時には解約をするのが良いと思います。

減額は契約期間中であれば何度でもできますので、減額する場合もいきなり大きく減額するのではなく、自分が支払うことができる範囲で少しずつ減額をしていくことで将来受け取れる年金の減額を最小限とすることができます。


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