退職金で一時払い個人年金保険をおすすめする理由と退職金を運用する時の注意点
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個人年金保険は長期間コツコツと保険料を支払って年金を準備するものというイメージがありますが、一度に必要な保険料をすべて支払う「一時払い」の個人年金保険もあるので、50代以上の人や退職金をもらった人のお金の預け先として選ばれています。
退職金の運用は金融機関にとってもビッグチャンスなので、様々なところで営業を受けたり広告を見かけたりしますが、一生に一度のお金ですので各商品の特性を理解して、自分の退職金の使用目的にあった方法で運用したいですね。
本記事では退職金の預け先の一つとして、一時払い個人年金保険を活用する方法やメリットを紹介します。
退職金の使い道と受取金額
退職金の使い道は人それぞれで、住宅ローンや車のローンの支払いをしてなくなってしまう人もいれば、株や投資信託などで運用をする人もいます。
公的年金以外に老後の備えをしていないという人であれば、老後の生活費として貯蓄をしたり個人年金保険に加入しておかないとまずいでしょう。
2011年のアンケート調査によると、退職金の受取金額の分布は以下の通りになっており、最も多い金額帯は2,500万円以上3,000万円未満となっています。
■退職金の受取金額の分布
受取金額 | 割合 |
---|---|
500万円未満 | 14.1% |
500万円-1,000万円未満 | 12.6% |
1,000万円-1,500万円未満 | 12.8% |
1,500万円-2,000万円未満 | 14.5% |
2,000万円-2,500万円未満 | 16.2% |
2,500万円-3,000万円未満 | 17.4% |
3,000万円-4,000万円未満 | 9.2% |
4,000万円-5,000万円未満 | 2.2% |
5,000万円以上 | 1.2% |
※出典:フィデリティ退職・投資教育研究所のアンケート結果
3,000万円の退職金が出たら住宅ローンの残高をすべて支払ってもおつりがくる人がほとんどだと思いますので、残りを老後の生活費のためにあてることができますね。
一時払いの個人年金保険であれば、定額個人年金でも戻り率が120%程度の商品もあるので、銀行で定期預金を組んでいるくらいであれば多少増やすことのできる個人年金保険に加入するというのも有効といえます。
途中でまとまったお金が必要になった場合でも保険を解約すれば支払った保険料のほとんどは戻ってきますし、契約から数年たっていれば元本割れすることもなくなります。
数百万円というまとまった金額があるのであれば、十分一時払い個人年金保険に加入することができるので、退職金を受け取った際には検討されると良いと思います。
退職金の運用先は運用リスクと解約リスクを考慮して決める
退職金の運用は主に銀行に貯蓄するのか、証券会社などで株や投資信託に投資して運用するのか、個人年金などに加入してリスクは限定的にしつつ少しでも増やす方法を取るのかという方法があります。
ざっくりいうと「銀行」「証券」「保険」の3つの運用先があるといえます。
運用先を決める際には、運用益がどれくらい見込めるのかという点、運用により元本割れするリスクがあるのかという運用リスク、解約する際には手数料や時間がかかるのかという解約リスクをそれぞれ考え、自分にあった方法で運用する商品を決めることが重要です。
商品 | 運用益 | 運用リスク(元本割れリスク) | 解約リスク |
---|---|---|---|
貯蓄 | 低 | 低 | 低 |
株、投資信託 | 高 | 高 | 低 |
個人年金保険(定額) | 中 | 低 | 中 |
変額年金保険 | 高 | 高 | 中 |
貯蓄、株や投資信託、個人年金保険の定額と変額個人年金をそれぞれ評価すると上記のようになります。
個別の商品によって多少の違いはありますが、分類全体を評価すると、貯蓄は金利による収益はほとんど望めませんが、逆に元本割れをすることもなく安全性の高い運用先です。
逆に株や投資信託は高い収益を期待することができますが、価格の下落で元本割れすることもあるハイリスクハイリターンの運用先といえます。変額個人年金は株や投資信託などの投資商品に近い特性といえます。
定額の個人年金保険は途中でまとまった金額が必要な場合には元本割れをする可能性がありますが、銀行預金よりも高い収益性を持ちながら元本は保証されているミドルリスクミドルリターンの商品といえます。
老後の生活費のように減らしては困るお金は個人年金保険や預貯金で、余裕資金で減る可能性があっても収益を追求したいという場合は株や投資信託、変額個人年金などの投資商品に投資するという風に、退職金の使い道と取れるリスクを考えて運用先を検討するようにしましょう。
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