年金受取中に被保険者が死亡した場合の名義人ごとの年金の扱いと税金

公開日:2015年1月5日

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個人年金は被保険者が死亡した場合でも、確定年金であれば期間内の年金を引き続き受け取ることができます。

個人年金の名義には契約者、被保険者、年金受取人の3つがありますが、被保険者が死亡している場合、契約者、年金受取人も死亡しているなど、名義人の組み合わせによって年金の扱いや税金が異なります。

ここでは名義人の組み合わせによって変わる被保険者が死亡した場合の年金の扱いや税金を見ていきたいと思います。


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名義人別の被保険者が死亡した場合の年金の扱い

被保険者が死亡した場合の年金の扱いは、各名義人の組み合わせによって異なります。名義の組み合わせごとの扱いを以下にまとめました。

なお、便宜上夫を中心とした名義の組み合わせを記載していますが、妻と夫が逆のケースでも夫と妻を読み替えることで同じ扱いとなります。

■名義人別の被保険者が死亡した場合の年金の扱い

契約者 被保険者 年金受取人 年金・税金の扱い
相続人が年金を受け取ることになり、年金の権利評価額に応じた相続税が課税される。その後毎年所得税が課税される
継続して年金を受け取ることができる。受け取る年金に毎年所得税が課税される
継続して年金を受け取ることができる。受け取る年金に毎年所得税が課税される
夫が年金を受け取る場合受け取る年金に毎年所得税が課税される。
夫以外が継続年金受取人となる場合、年金受取時に贈与税が課税される

夫・夫・夫の場合

すべての名義が夫の場合は、被保険者が死亡すると契約者、年金受取人も死亡することになるので、年金の受取は継続年金受取人が受け取ることになりますが、相続した扱いとなり、相続税の対象となります。

年金受取時に年金の権利評価額に応じて相続税が課税されます。

相続後は、年金継続受取人に受け取った年金額に応じて毎年所得税が課税されます。


夫・夫・妻の場合

年金受取人のみが妻のケースは、夫が死亡しても年金受取人である妻は残りの年金を受け取ることができるので、死亡前と変わらず年金を受け取り、受け取った年金額に応じて所得税が課税されます。


夫・妻・夫の場合

被保険者のみが妻の場合は、年金受取人の夫は生きているので妻の死亡前と変わらず年金を受け取ることができ、受け取った年金額に応じて所得税が課税されます。


夫・妻・妻の場合

契約者のみが夫の場合、被保険者である妻が死亡すると年金受取人も死亡することになるので、夫が継続年金受取人になる場合は所得税がかかります。

また、夫以外が年金受取人となる場合は年金受取時に年金の権利評価額に対して贈与税が課税され、その後の受け取った年金に対しても毎年所得税が課税されます。

このように名義人の組み合わせによって、被保険者が死亡した場合の年金の扱いが異なります。各名義人が異なると年金の扱いも税金の扱いも複雑になりますので、すべての名義は同じにしておくのがシンプルでわかりやすいといえます。

特別な事情がない限りは各名義人は同一人物に統一することを個人的にはおすすめします。


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