国民年金は破たんするから民間の個人年金の方が安心
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公的年金による誤解で最も多いのは「どうせ国民年金は破たんするから民間の個人年金の方が安心だ」という考えです。
この考えは自分で国民年金の保険料を納めている自営業の人やフリーランスの人に根強く、国民年金の保険料を滞納している人が多くいらっしゃいます。
しかし結論から言うと、この考えは間違っており、民間の個人年金保険はあくまで公的年金の上乗せとして検討すべきで、まずは国民年金の保険料を納めるべきです。
公的年金の加入は義務で未納は損をするだけ
- 公的年金の加入は国民の義務
- 国民年金の保険料は全額社会保険料控除の対象となる
- 年金の半分は税金から支払われている
- 国民年金には障害、死亡時の保障も含まれている
まず公的年金の加入は義務付けられていますので、国民年金か個人年金か選択をする種類のものではありません。そのためまずは国民年金の保険料を支払いましょう。
また国民年金の保険料を支払っても損をすることはありません。むしろ年金保険料を滞納しているとデメリットがたくさんあるので注意が必要です。
国民年金の保険料は全額社会保険料控除の対象となりますので、支払った分の金額には税金がかかりません。支払っていないと余計に税金がかかることになるので損をすることになります。
なにより国民年金における支払われる年金の半分は税金から支払われています。税金はみんな支払っているので、税金を支払っているのに年金を受け取れないと税金の払い損になります。
国民年金に加入していると障害を負ったり死亡をした場合は、障害年金や遺族年金が支払われることになりますが、滞納をしていると障害年金や遺族年金が支払われません。万が一の保障の機能がなくなってしまいますので滞納を続けるのは危険といえますね。
このように国民年金の保険料を支払わないと損をすることこそあれ得をすることは何もありませんので、おとなしく保険料を支払うのが賢明です。
個人年金保険は公的年金の上乗せとして活用
- 公的年金だけでは老後の生活は厳しい
- 個人年金で老後の年金を上乗せする
国民年金の保険料を支払った方が良い理由を見てきました。その中でも触れた通り、個人年金保険は国民年金の代わりになるものではなく、公的年金だけでは足りない部分を補う上乗せする年金です。
国民年金から支払われる年金は年間77.2万円で月にすると約6.4万円となっており、公的年金だけでは老後の生活はとても厳しいものになります。
個人年金保険は年金をもらえる期間や金額、年金の支払い方など様々な商品があり、自分の状況にあった商品を選択できるのが大きな魅力です。
一方で定額個人年金は自分でお金を積み立てるようなものですので、年金を受け取るまでに大きく物価が上がってしまうと実質的に年金の価値が目減りする「インフレリスク」があります。
公的年金はその時代の物価に合わせて、同じくらいの生活ができるように支給額が調整されるようになっており、インフレリスクに強くなっていますので、公的年金とのバランスを考えて個人年金をどのような形で用意するかを考えると良いでしょう。
現役時代に積立できるお金は人それぞれだと思いますので、無理のない範囲で個人年金保険に加入して、「じぶん年金」を上乗せするようにしましょう。
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