退職が見えてきた50代の人が年金を増やす方法

公開日:2015年2月26日

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年金は働き方によって大きく受け取ることのできる年金額や活用することができる制度が異なります。また年齢によっても年金を増やす方法は変わってきます。

若いころはとにかく年金の加入実績を積むことが年金を増やす近道ですが、定年退職が見えてきた50代の人はどのように年金を増やすことができるでしょうか。

ここでは退職間近の50代の人が年金を増やす方法を紹介したいと思います。


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50代の人が年金を増やす方法

  • 50代の人は年金を受け取る年齢を繰り下げて年金を増やす

50代の人が年金を増やすには「年金の繰下げ受給」を活用するという方法があります。

年金の繰下げ受給とは年金を受け取る年齢を遅らせることで受け取る年金を増やすもので、老齢基礎年金は1月単位で繰下げ受給をすることができます。

50代も後半に差し掛かってくると、65歳を迎えた時にどれくらいの資産や収入になっていて支出がどれくらいになりそうか何となく見えてきていると思います。65歳からすぐに年金がなくても生活していけるという人であれば年金受給を繰り下げて、後から受け取った方が年金を多く受け取ることが出来るようになります。

年金の繰下げ受給は1月遅らせるごとに0.7%年金が増えることになるので、1年遅らせると8.4%、2年繰下げると16.8%年金額が増えることになり、最大の5年繰り下げるとなんと42%ももらえる年金が増えることになります。

■繰下げ受給年齢と増額する年金額

  • 66歳:64,915円
  • 67歳:129,830円
  • 68歳:194,746円
  • 69歳:259,661円
  • 70歳:324,576円

国民年金の年金は満額で772,800円ですので、5年繰り下げると受給するときには年間1,097,376円を受け取ることができます。受け取る年金額が30万円以上も増えることになるのでとても大きな制度ですね。


繰下げ受給は長生きするほど得をする

  • 繰下げ受給は得をするまでに11年かかる
  • 繰下げ受給は長生きリスクに対応することができる

繰下げ受給をするということは、受給を遅らせている間は年金が受け取れないことになるので、65歳から年金を受け取る場合と比べて得になるには時間がかかります。

1年遅らせた場合であれば、65歳から1年分の772,800円を受け取ることが出来ませんが、その後は毎年64,915円分多く年金が受け取れますので、11年後の77歳には繰下げ受給をしなかった場合と比べて得することになり、その後は毎年64,915円ずつ得をすることになります。

2年、3年、4年、5年と繰り下げた場合も大体同じで年金を受け取り始めてから11年後から得をするようになります。

長生きをすればするほど得をすることになり、逆に早く亡くなってしまう場合にはあまりメリットを受けることができません。

年金受給を1年繰り下げて66歳から受け取ったとすると、普通に受け取るより得をするのは77歳まで生きる場合です。5年繰り下げて70歳から受給すると81歳以降に得をすることになります。

日本人の男性の平均寿命が79歳、女性が86歳ということを考えると、男性にとっては得することができるかかなり微妙な年齢になってきますね。

また健康なうちにお金がほしいという人もいると思いますので、そのあたりを考慮して年金をいつから受給するかは人それぞれといえます。

ただ、年金を繰り下げ受給することで長生きリスクに対応することができるというのは無視できない大きなポイントです。

人の寿命がいつになるかはわかりませんが、平均寿命という意味では今後も伸び続けていくでしょうし、年金があまり増えないことを考えると長生きすればするほどお金がなくなる「長生きリスク」が増していくことになります。

年金を繰り下げて受給することは、長生きすればするほど得をすることになり、長生きリスクを低くすることができるので、繰下げ受給という制度があるということは理解しておき、自分が老後を迎える際に活用するかどうかを検討したいですね。


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