貯金や資産がまったくない家計の割合推移とその原因

公開日:2015年2月3日

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別の記事で日本の金融資産の保有額の平均や金融資産別の保有状況を紹介しました。

平均の資産保有額は1,182万円ですが、これはあくまで平均額ですので、実際には1億以上の資産を持っている人もいれば、逆に全く資産を持ってない人もいます。

ここでは貯金や資産を全く持っていない人の割合の推移を見ていきたいと思います。


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貯金や資産が全くない家計の割合

  • 貯金や資産が全くない家計の割合は30.4%

金融広報中央委員会が調査している2人以上の世帯で貯金や資産が全くない「金融資産非保有世帯」の割合の推移は以下の通りです。

■貯金や資産がまったくない家計の割合推移
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出典:金融広報中央委員会

10年前は20%前後で推移していましたが、2011年から割合が増加しはじめ2014年には30%を超えました。

金融資産の保有額の平均額自体はここ10数年横ばいの傾向が続いていることから考えると、お金持ちがさらにお金持ちになり、貧乏な人は増え格差が広がっていることがわかります。

特に2013年、2014年は株価が上昇するアベノミクスが盛り上がりましたが、金融資産を持っていない人の割合も合わせて増えており、株などの金融資産を持っている人とそうでない人の差が広がった時期だったといえます。

日本の世帯のうち約3割は金融資産を持っていないということで、「みんな持ってないから大丈夫」と考えてしまうのは危険です。

老後の生活が年金だけでまかなえないのは明白で、今後さらに支給が減っていくことも十分考えられます。すでにマクロ経済スライド方式の実施により実質的な給付の減少は始まっています。

現役世代の人は不動産の取得や教育費の捻出のため、金融資産を持つ余裕がないという人が多いかもしれませんが、このまま金融資産を持たずに老後の生活を迎えてしまうと、生活費を極端に抑えたり苦しい老後の生活を送らざるをえなくなります。

金融資産を持っていない人は運用のことを考えるよりも、まずは貯金をすることを考えた方が良いです。FPと一緒に無駄な出費を見直していったり家計を見直していくことで少しずつ貯金をする習慣をつけて運用をするためのお金を準備することを第一の目標にしましょう。


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