タンス預金が多い理由と自宅に現金を置くリスク
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資産運用とは呼べませんが、老後のお金の準備として自宅で現金をためておくいわゆる「タンス預金」をしている人も少なくありません。
タンス預金は通称で、金融機関に預けていないお金はタンスにしまっていようが、天井裏に隠していようがタンス預金と呼ばれます。またへそくりなどもタンス預金に含まれます。
タンス預金が多い理由
- 預金金利が低い
- 銀行のペイオフ制度がある
- 入出金が面倒
- もしもの時の保険
タンス預金の総額は様々な調査機関が調査した結果が出ていますが、27兆円とも86兆円ともいわれています。調べようがないため金額にぶれがありますがかなりの金額です。
個人の金融資産は約1,300兆円といわれていますので、個人の資産のうちの5%程度はタンス預金によって持たれていると考えることができます。
日本人がタンス預金をする理由はいくつかありますが、まずは預金金利が低く銀行に預けてもあまり意味がないということがいえます。
現在の超低金利下では普通預金の金利は0.1%にも満たず、定期預金に預けても1%も預金金利がつくことはありません。その割に銀行が破たんした場合は1,000万円までしか預金を保護しないペイオフ制度があったり、入出金時にATM手数料を取られることもあります。
大して金利もつかないのにリスクが多いことを考えると自宅に置いておいた方が良いという人がいても不思議ではありませんね。
あとは気持ち的にいつでも引き出すことができる自宅に現金を置いておくと、もしもの時の保険となって安心できるという人がタンス預金をするようです。
自宅に現金を置いておくリスク
- 自宅が火災にあうリスク
- 空き巣にあうリスク
- 知り合いに盗まれるリスク
- お金が増えないリスク(インフレリスク)
- 管理が面倒
- 置き場所を用意しなくてはいけない
タンス預金をしていることで負うリスクやデメリットもあります。
まずは保管場所が自宅ですので、セキュリティが万全ではなく火災にあう可能性や空き巣にあうリスクがあります。保険に加入することでリスクを回避することもできますが、そもそも銀行に預けていればそのような危険性はありません。
また火災や空き巣だけでなく、親戚に泥棒にあうという可能性もあります。お金に困ったら人格が変わってなんでもできてしまう人はいます。この人は大丈夫と思っていても親戚泥棒にあう人はいますし、その時のショックはかなり大きいものです。
ある程度の金額をタンス預金している場合、少しずつ盗む人もいますので減っているかどうかがよく分からず、疑心暗鬼になってしまって何も盗まれていないのに親戚を疑ってしまいトラブルになることもあります。
家族同士でお金のトラブルを起こしてしまうのはとても悲しいことですので、トラブルを避ける意味でも自宅に多額の現金を置いておくべきではありません。
また、現金で置いておいてもお金が増えるわけではないので、利息0の預金に預けているようなものですので、物価が上がった場合は実質的に現金の価値が目減りする可能性があります。これをインフレリスクといいます。
将来物価が上がるかどうかは誰にもわかりませんが、ある程度の物価上昇の可能性があることは理解してインフレリスクに備えておく必要があります。
インフレリスクに備えるには、株や投資信託など景気が良くなると値上がりをする商品に投資をしておく必要があります。銀行での預貯金だけでなく、他の商品を多少でも持っておくとインフレに備えることができます。
その他にもタンス預金は入出金やいくら使ったのかなどの出納管理が面倒でお金の管理をすることができなかったり、金額が大きくなってくると居場所がなかったり、居場所を覚えておかないと使うことができなくなってしまうというデメリットもあります。
お金の管理は金融機関で行うのが基本だし賢明
このように自宅に現金を保管するタンス預金はリスクがあって、デメリットも多いためおすすめできるお金の管理方法ではありません。
銀行に預けることのメリットも少ないですが、お金の保管という意味では銀行に預けた方が良いですし、お金を運用して増やすという意味では証券会社や保険会社など別の金融機関に預けるのが賢明です。
タンス預金をしている人は意外に多いので、金額にもよりますが、知り合いでタンス預金をしている人がいたらその危険性を説明してすぐに金融機関に預けさせたいですね。
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