年金にかかる税金と公的年金(国民年金・厚生年金)、個人年金の違い

公開日:2014年10月16日
最終更新日: 2014年11月5日

公的年金は自分で保険料を支払ったものなので、支給される年金には税金がかからないと考える人がいますが、公的年金を受け取る際には税金がかかります。

国から支給される年金に税金がかかるのは、何ともいえない気持ちになりますが、決まっていることで文句を言ってもしょうがないので年金にかかる税金について見ていきたいと思います。


[スポンサーリンク]

公的年金(国民年金・厚生年金)にかかる税金(源泉徴収)

国民年金や厚生年金、共済年金などの公的年金は、雑所得として所得税および住民税が課税されます。

  • 公的年金は雑所得として所得税、住民税が課税される

年金にかかる税金はそれぞれの年金で支給の際に計算がされ源泉徴収された後に、源泉徴収後の金額が私たちに支給されます。

源泉徴収をされる場合には、年金支給額から年齢、年金金額に応じた各種控除額を差し引いた金額に5%をかけた金額が所得税とされ源泉徴収されます。平成25年からは復興特別所得税を含めて5.105%が源泉徴収されるようになっています。

なお、65歳未満で108万円未満、65歳以上で158万円未満の年金額の場合には源泉徴収はされません。

■公的年金の源泉徴収される税金

  • (年金支給額 - 各種控除額)× 5.105%
  • 65歳未満で108万円、65歳以上で158万円未満の場合には源泉徴収なし

ここで控除される金額には様々なものがありますが、代表的な控除である公的年金等控除額は年齢と年金額に応じて、以下の通り決まっています。

年齢所得金額に応じて「公的年金の収入金額×割合-控除額」の計算式により公的年金の雑所得の金額が算出されます。

■公的年金等控除額

年齢 年金金額 割合 控除額
65歳未満 70万円未満 0% 0円
70万円超130万円未満 100% 700,000円
130万円以上410万円未満 75% 375,000円
410万円以上770万円未満 85% 785,000円
770万円以上 95% 1,555,000円
65歳以上 120万円未満 0% 0円
120万円超330万円未満 100% 1,200,000円
330万円以上410万円未満 75% 375,000円
410万円以上770万円未満 85% 785,000円
770万円以上 95% 1,555,000円

出典:国税庁ホームページ

仮に65歳未満で150万円の年金収入がある場合、150万円×100%―70万円=80万円となり、80万円が課税所得となり、「80万円×5%」の4万円が源泉徴収されることになります。

年齢、年金額に応じて課税所得が決まってきますので、65歳未満であれば70万円未満、65歳以上であれば120万円未満の年金額であれば公的年金に税金はかからないことになります。

これにすべての人に対する所得控除である基礎控除38万円を加算して65歳未満で108万円、65歳以上で158万円未満の年金が源泉徴収されずに税金を取られなくなっています。


公的年金(国民年金・厚生年金)にかかる税金(確定申告)

上述した通り、年金にかかる税金は源泉徴収されますが、自分で確定申告をすることもでき、確定申告をした結果、源泉徴収金額よりも安い税金になる場合は税金の還付があります。

公的年金の収入は雑所得に分類されるため、公的年金の雑所得を算出した上で他の総合課税の所得と合算され所得税が計算されます。

公的年金の雑所得は、支給された年金に対して年齢、所得金額に応じた割合がかけられ、控除額を差し引き課税所得金額が算出され、その後、その他の総合課税の所得と合算され、課税所得に応じた税率をかけることで所得税が算出されます。住民税は一律10%の課税となります。

■確定申告をする場合の年金の課税所得

  • (年金支給額 - 各種控除額)
  • 上記を他の雑所得や総合課税の所得と合算した上で総合課税

総合課税となる際には、課税所得を計算する際に合算した所得から所得控除を差し引くことになります。

所得控除には基礎控除や配偶者控除、医療費控除などがありますので、他の所得がほとんどない場合、それらの控除を差し引くと源泉徴収された税金よりも課税額が少なくなり、確定申告することで税金の還付を受けられる可能性があります。


自分年金(個人年金保険・確定拠出年金)にかかる税金

老後のお金は公的年金だけでなく、個人年金保険などで自分年金を準備している人も多いです。

自分年金で人気の個人年金保険で契約者と年金受取者が同じ場合、受け取る年金は公的年金同様に雑所得となり総合課税によって所得税、住民税が課税されます。

  • 個人年金保険は、契約者と年金受取者が同じであれば、受け取る年金は雑所得として総合課税される

雑所得の金額は総収入金額から経費を差し引くことで算出します。

収入金額は受け取る年金額ですが、経費は払込保険料の合計額を年金の支給見込額で割り、その割合を年金額にかけることで算出します。

文章にするとややこしいですが、支給される年金額のうち払込保険料部分を経費としてとらえ収入となる年金額から差し引いて課税をするという考え方になっています。

■個人年金の雑所得の考え方

  • 個人年金による雑所得 = 総収入金額 ― 経費
  • 経費 = 年金額 ×(払込保険料の合計額 ÷ 年金の支給見込額)
  • 年金の支給見込額 = 年金金額 × 平均余命

個人年金による年金額は雑所得ですので、上述した計算で課税所得額を算出し、他の所得と合算して課税がされます。

なお、自分年金を準備する方法の一つである確定拠出年金は年金形式で受け取ることか一時金で受け取るかを選ぶことができます。

一時金で受け取る場合には退職所得控除の対象となり、大きな税制優遇があります。また年金形式で受け取る場合は雑所得として課税されますが、公的年金等控除が適用されます。

確定拠出年金の税金の算出方法

  • 一時金で受給:退職所得として退職所得控除の対象になる
  • 年金で受給 :雑所得として公的年金等控除の対象になる

確定拠出年金は年金受取時に課税がされますが、拠出時の所得控除や運用益が非課税になるので、現役世代のうちに税金がかかることはありません。

課税のタイミングが受取時のみとなることで、運用の効果がかなり上がりとても有利な老後の資金準備方法であるといえます。

このように自分で年金を用意する場合も、多少の違いはありますが公的年金と似た税金がかかるようになっています。

自分が使えるお金は税金を支払った後のお金ですので、支払う税金も考慮して老後の生活が豊かになるような年金を準備しておきたいですね。


自分にあったお金の相談相手を見つける

老後のお金に対する不安を解消するには専門家に相談するのが一番で、特定の金融機関に属さないFPは大切なお金のことを相談する相手にぴったりです。

住んでいる地域や年齢、家族構成から自分にあった相談相手を探すことができるので、簡単に無料相談ができます。

FPを探して無料相談

サブコンテンツ

このページの先頭へ