老後のお金における個人年金保険の役割と公的年金を補う方法

公開日:2014年11月11日

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日本の公的年金は3階建てと言われていますが、公的年金に上乗せをすることができる個人年金保険は、老後の年金額をさらに増やす4階部分の年金と考えることもできます。

本記事では老後のお金における個人年金保険の役割を考えていきたいと思います。


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老後のお金における個人年金保険の役割

■老後のお金における個人年金保険の役割

  • 公的年金支給年齢までの収入の保障をする
  • 公的年金だけでは足りない生活費を補う

個人年金保険の大きな役割の一つに、公的年金の支給開始までの収入の保障をするという役割があります。

国民年金と厚生年金・共済年金の報酬比例部分を除いた年金は、65歳から支給開始となっています。厚生年金・共済年金保険の報酬比例部分についても支給年齢の繰下げがされている最中ですので、現役世代の人が年金を受け取る頃にはすべての年金が65歳から支給されることになります。

多くの会社では60歳が定年になっていますので、会社を定年退職してから年金が支給される65歳までの5年間は収入がない状態になってしまいます。

年金が支給されるまで働くという選択をする人もいますが、高齢になってから新しい仕事を探すのはなかなか難しく確実に仕事が見つかるとは言えません。個人年金保険を利用すればその期間の収入の保障をすることができます。

仮に60歳から65歳の間の5年間、毎月10万円の年金を受け取ることができる確定型定額個人年金保険であれば、年金総額は600万円となり、30歳から60歳まで保険料を支払う契約であれば、年間16万円、毎月1万4千円程度の保険料で加入することができます。

また、公的年金だけでは老後の生活費のすべてをまかなうのは難しいので、年金支給開始後も年金を上乗せして生活費の足しにすることも個人年金保険の大きな役割の一つといえます。

被保険者が死亡するまで年金を受け取れる終身年金や、65歳から数年間など支出の多くなる時期の生活費を有期年金で上乗せするなど、個人年金保険の種類は様々ありますので、保険料とお金が必要な時期や金額を考慮して商品を選択することができます。


個人年金保険はあくまで上乗せで、まずは公的年金を最大限活用する

  • まずは公的年金の保険料の未納をなくし、増額制度を活用した後に、個人年金保険の加入を検討する

公的年金への不安から、自分で年金の保険料を納める自営業の人(第1号被保険者)の中には、「老後のお金はすべて自分で準備する」と考え、国民年金保険料を滞納して個人年金保険に加入している人がいますが、これは大変意味のないことです。

個人年金保険はあくまで年金の上乗せですので、まずは年金の1階から3階部分である公的年金の保険料をきっちり納め、またもらえる公的年金を増やすように工夫することが老後のお金を準備する上で最も効率良く最良の方法です。

そもそも公的年金の保険料を納めることは義務ですが、国民年金保険料を支払わないことは経済的な合理性もありません。公的年金から支払われる年金の一部には税金が使われており、税金を支払いながら年金を受け取れないのは、「税金の払い損」とも言えます。

また、公的年金の保険料の多くは全額が社会保険料控除の対象になるので、全額が所得から控除され税金が安くなります。

個人年金保険も個人年金保険料控除の対象になりますが、支払った保険料の半額までしか所得控除がされないので、同じ金額で老後のお金の準備をするのであれば、まず公的年金の保険料にあてた方が効率的です。

まずは公的年金の保険料をきちんと支払い、公的年金を増額する制度や国民年金基金などの任意加入の制度を活用して、それ以上のゆとりを求める方が個人年金の加入を検討するのが賢明だと言えます。

このように、個人年金保険は公的年金を補うことはできますが、公的年金の代わりとするのは難しいです。まずは基礎となる1階から3階部分の公的年金があってはじめて個人年金保険を考えることができる、まさに年金の4階部分といえますね。


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