払済年齢と年金受取開始年齢により変わる個人年金保険の保険料と年金額

公開日:2014年12月8日

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個人年金保険を契約する上で、何歳まで保険料を払い込み、何歳から年金をもらいはじめるかはとても重要な要素です。

個人年金保険の世界では、保険料の払込が完了する年齢を「払済年齢」、年金をもらい始める年齢を「年金受取開始年齢」といいます。

多くの個人年金保険では払済年齢は60歳、年金受取開始年齢は60歳や65歳となっていますが、一定の決まりの中で自由に選ぶことができる保険もあり、その場合保険料の額や年金額に大きく影響してきます。


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払済年齢は保険料を払い込む期間を決める

  • 払済年齢により保険料の払込期間が決まる
  • 契約から払済年齢までの間が保険料の払込期間
  • 月額保険料×払込期間により保険料の払込総額が決まる

払済年齢により払込保険料総額と年金額が変わります。

分割払いの保険の場合、契約した時から払済年齢までの間が保険料を支払う期間になりますので、払済年齢と月に支払う保険料を決めることで総額で支払う保険料が決まることになります。

払済年齢が変わると保険料を支払う期間が変わり、払込総額も増減することになります。契約年齢が同じ場合払済年齢が遅くなるほど保険料の払込期間は長くなり、保険料総額は大きくなり、負担が増える分将来の年金も多くなることになります。

ある保険会社の10年確定年金に加入する場合、月額保険料15,000円、契約年齢40歳で据置期間を5年とすると払済年齢により、保険料総額と年金額は以下のように変わります。

■払済年齢による保険料、年金額の違い

払済年齢 払込期間 払込保険料総額 年金総額
55歳 15年 270.0万円 310.4万円
60歳 20年 360.0万円 422.4万円
65歳 25年 450.0万円 545.4万円
70歳 30年 540.0万円 678.2万円

払込期間が長くなると支払う保険料の総額は期間に応じて増えることになりますが、払込期間中も保険料の運用がされるので払込期間が長くなるほど運用益が上がり戻り率も良くなります。

払済年齢をいつにするかは自分の収入などライフスタイルによって決まってくると言えるでしょう。会社員の人は60歳で定年になるとその後も保険料を支払うことは難しくなります。

そういう意味で多くの個人年金保険では払済年齢が60歳となっているものが多いですが、選択ができる個人年金の場合は将来の自分のライフスタイルを予測して、無理のない保険料プランを設定する必要があります。


年金受取開始年齢は遅い方がお得になる

  • 年金受取開始年齢が遅くなるほど年金総額、戻り率は高くなる

一方、年金受取開始年齢によっても年金額と戻り率が変わることになります。

個人年金保険の年金額は払い込んだ保険料の金額と保険料の払込期間、据置期間によって決まることになります。

据置期間とは、保険料の払込が完了してから年金の受取が開始するまでの期間のことで、据置期間中は保険会社で運用がされ年金のもととなるお金が増えるので、据置期間が長くなるほど年金額は増えることになります。

据置期間は払済年齢から年金受取開始年齢までの期間ですので、年金受取開始年齢が遅くなるほど据置期間は長くなり年金額も多くなります。

終身年金の場合は受け取ることのできる期間が変わってくるので何とも言えませんが、確定年金の場合は年金受取開始年齢を遅らせることで総額で受け取ることのできる年金額は確実に増やすことができます。

ある保険会社の月額保険料15,000円、払済年齢が60歳で40歳から10年確定年金に加入した場合、年金受取開始年齢による年金額は以下のように変わってきます。

■年金受取開始年齢による年金額の違い

年金受取開始年齢 年金総額 戻り率
60歳 400.1万円 111.1%
65歳 422.4万円 117.3%
70歳 446.1万円 123.9%
75歳 471.0万円 130.8%

※払込保険料の総額360万円

5年遅らせるごとに年金額で約20万円、戻り率では6%から7%程度増加していることがわかります。年金受取開始年齢が60歳と75歳では年金額で約70万円、戻り率で約20%の違いがありますので、結構大きな違いになりますね。

もちろんお金が必要となる時期はある程度決まっていると思いますので、簡単に年金受取開始年齢を遅らせるということはできませんが、緊急で必要になるお金でなければ少し年金受取開始年齢を遅らせるのも年金額を増やす方法です。

確定年金は自分が死んでも家族に年金を残すことができます。それでも自分の生活費として個人年金保険を考えている場合は自分が生きているうちにもらうという考え方も重要ですので、単純に年金開始年齢を遅らせれば良いというわけではありませんが、年金の使用目的などを考えて判断する必要があります。


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