個人年金保険のデメリット・リスクとなる5つのポイント

公開日:2014年11月10日

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個人年金保険は老後に決まったお金を用意できるなどのメリットがある点を別の記事で紹介しました。

一方、金融商品である以上リスクやデメリットもありますので、それらを理解した上で保険に加入する必要があります。そこで本記事では個人年金保険のデメリットについて紹介します。


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個人年金保険に加入するデメリット・リスク

■個人年金保険に加入するデメリット・リスク

  • インフレリスクがある
  • 保険会社が破たんするリスクがある
  • 途中解約すると返戻金が保険料より少なくなることがある
  • 利回りは決して高くない
  • 変額年金は手数料が割高になることがある

インフレリスクがある

個人年金保険のデメリットとして考えられるのは、インフレリスクに弱い点です。

定額型の個人年金保険は、老後に決まった金額が受け取れるというメリットがありますが、一方でもらえる金額が決まっていることで、インフレのリスクに対応しづらくなります。

決まった金額の年金しかもらえないと、仮に将来物価が10%上昇して収入が同じ場合、10%生活水準が下がることになります。そのため定額型の個人年金保険のみに加入している場合は10%分受取り金額が減ったのと同じことになります。

公的年金は物価の増減に合わせて給付水準を上下させる「物価スライド方式」の考え方で運用されていますが、2004年の年金制度改革からは現役世代の数や寿命の延びによっても給付水準を増減させる「マクロ経済スライド方式」を採用しています。

少子高齢化が進む日本では物価が上がっても年金の給付水準は上がらないため、物価が上昇した場合は公的年金も実質的には給付減となる可能性が高いです。

株価の上昇などによって運用益を狙うことができる変額型の個人年金保険や確定拠出年金をうまく活用して物価の上昇に備える必要があります。


保険会社が破たんするリスクがある

また、保険会社が破たんするリスクもあります。

国が運営する公的年金や、運用財産が完全に保全されている確定拠出年金と違って、個人年金保険は民間の保険会社によって運営・提供されています。

保険会社が倒産した場合、保険契約者保護機構によって契約は保護されますが、契約時の年金額やこれまでの積立金が100%保護されるとは言い切れません。

年金額の変更や積立金の一部が返金されないというリスクもあるので、保険会社は慎重に選ぶ必要があります。


途中解約すると返戻金が保険料より少なくなることがある

保険商品全般に言えることですが、契約期間の途中で解約をするとそれまでの保険料は返金されることになりますが、その時の返戻金の額はこれまで積み立てた保険料の金額を下回ることが多く元本割れすることになります。

積み立てたお金は原則老後までまったく引き出す方法がない確定拠出年金よりは解約返戻金があるだけ良いですが、基本的には解約は前提とせずに老後のお金として使う金額だけを積み立てる必要があり、それに基づいた保険料となるよう設計する必要があります。


利回りは決して高くない

リスクと言ってよいかわかりませんが、利回りが高いわけではない点も理解しておく必要があります。

個人年金保険の支払った保険料に対する年金額の合計の割合(返戻率)は商品によっても異なりますが、110%から120%程度のものが多くなっています。

10%、20%というと良く聞こえますが、個人年金保険は20年、30年と保険料を支払う商品です。仮に20年運用して返戻率が10%ということは単利の利回りでは年0.5%程度ということになります。複利運用かつ年金払いであることを考えると実際の利回りはもっと低くなりますね。

もらえる金額が確定しているので、利回りが低くなるのはある意味で仕方のないことですが、個人年金保険で受け取る年金はあくまで自分が積み立てたお金がほとんどで、決して利回りの高い商品ではないということは理解しておいた方が良いでしょう。


変額年金は手数料が割高になることがある

変額年金や外貨建ての個人年金の場合、保険料を一括で支払う一時払いとなることが多く、その手数料も高くなるので注意が必要です。

運用益や為替の変動益が狙える変額年金や外貨建ての個人年金保険は、大きな利益が狙える一方で運用にコストがかかっていたりするため、手数料は割高になり、運用や為替のレート次第では元本を割り込む可能性があります。

一時払いで保険料を納めることで一時的な資金負担も大きいので、上級者向けの個人年金保険といえます。

金融商品の知識があまりないという場合には、定額型の個人年金保険を選ぶのが無難です。


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